企業内に眠る膨大なデータを生きたビジネス情報に変えるには?
~失敗しないビジネス・インテリジェンスの導入秘訣~
※ 本ページの情報は日経ビジネスオンライン(2010年7月13日~8月10日)に掲載したコンテンツを一部編集したものです。
ビジネスの成果に結びつける、BI導入のポイントとは
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企業内に蓄積された膨大な情報を活用し、いかにビジネスへとつなげていくか——。企業が長年持ち続けてきた課題が、徐々に解消されつつある。その中核的な役割を果たしているのがBIだ。 実際、経営の意思決定支援から現場の業務改善まで、BIには様々なメリットがある。経営者ならば、事業や地域、顧客ごとの収支を多角的に分析し、その結果をリソースの再配置や投資計画に生かすことができる。現場のオペレーション改善にも効果的だ。例えば、小売業のバイヤーは前年までの実績を分析することで、より適切な需要予測、ロスの少ない仕入れができるだろう。こうした効果に着目して、最近ではこれまで以上に全社的にBIを導入する企業が増えている。 ただし、「BIを実際の成果に結びつけるためには、いくつかのポイントに注意する必要があります」と日本オラクル執行役員EPM/BI事業統括本部長の関屋 剛氏は指摘する。 同氏が指摘するポイントは大きく3つある。まず第1が「パフォーマンス」だ。「利用者の思考の流れを妨げるようでは、BIの効果は半減します。レスポンスの悪化は、利用者にとって最大のストレスを招き、最悪、使われないシステムになりかねません。打てば響くようなレスポンスを確保することが重要です」と関屋氏は語る。ユーザー数が多ければ多いほど、データ量が増えれば増えるほどパフォーマンスは低下しがちなので、高い性能と拡張性を備えたBIツールを選択する必要があるわけだ。 第2が、「統合されたBI環境」である。 現在のBIは一部の人だけが使うような特殊なツールではなくなった。経営層だけでなく、マネジメント層や、現場担当者など、ユーザーの立場やニーズに応じて、適切な情報を提供する仕組みが求められる。 「しかし、こうした個々のニーズに対応するために、複数のBIツールを使ってしまうと弊害が生じることが少なくありません」と関屋氏は話す。例えば、複数のツールで異なるデータソースをもとに分析結果を導き出しているケース。これでは、それぞれの利用者は別々の“真実”を見ながら、全体として整合性の取れない対応策を検討・判断することにもなりかねない。 さらに、BI環境が統合性を欠いていると、操作性や運用性にも悪影響を及ぼす。複数のBIツールを使い分ける場合、分析したいテーマごとに異なる操作をしなければならず、利便性が低下するばかりか、ユーザー教育のコスト、管理コストの上昇にも直結する。 そして第3が、基幹システムをはじめとする「他のシステムとの連携」だ。「BIツールは単独で存在しているわけではありません。他のシステムから様々なデータ(インプット)を受け取り、それを各種KPIなどの形でアウトプットするツールです」と関屋氏は言う。それだけに、他のシステムとの連携を十分に考えて置く必要があるわけだ。 |
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ハイ・パフォーマンスを実現する統合されたBI環境
こうした様々な課題を払拭するために、最近では新しいBIツールが登場している。特に、「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition 11g」を中心としたオラクルのBIソリューションは、上記のポイントをすべて押さえたツールとして注目を集めている。
まず、第1の「パフォーマンス」については、大量のデータを処理して瞬時に提供するレスポンスを確保している。「大規模・大容量ユーザーの中には、5000人のユーザーがほぼ毎日使う28TBのデータウェアハウスを、オラクルのBIで構築した企業もあります」と関屋氏は実例を紹介する。
さらに、より高速なレスポンスを確保したいユーザーにも、データベースとハードウェアが一体化したデータベースマシン「Oracle Exadata」を提供している。この製品との連携により、データの大量分析、高速の応答処理を実現。ハイ・パフォーマンスの大規模データウェアハウスを容易に構築できるという。
第2の「統合されたBI環境」も、オラクルのBIソリューションの強みだ。経営層に求められる「スコアカード」、経営企画部門やマーケティング部門などが使う「分析」、日常業務や現場の報告・分析に役立つ「レポーティング」など、様々なニーズに対して統合された情報基盤を提供。しかも、すべて同一のデータソースから情報を吸い上げる仕組みを構築できるという(図)。

「統合された情報基盤をつくるために、大きなデータウェアハウスを構築するという方法もありますが、こうした物理統合にはどうしてもそれ相応のコストと時間がかかります。これを解決するもう1つの方法が仮想的なデータ統合で、こちらは比較的低コストで情報基盤を構築することができます。これら両方のアプローチに、オラクルは対応することが可能です」と関屋氏は説明する。
仮想的なデータ統合は、様々な形で散在する既存システムのデータ構造を大きく変更することなく、それらに格納された情報を吸い上げるアプローチ。特に、グローバル展開する企業のように、国内外のシステムにデータが散在している場合には有効な手段だといえるだろう。
このようにして統合されたBI環境の効果は大きい。
「1つの情報基盤を使っているので、スコアカードを見て気になった部分があれば、簡単な操作1つでより詳細な情報を呼び出すことができます。詳細情報を確認するために、別のBIツールを立ち上げたり担当者を呼び出したりといった手間も必要ありません」と関屋氏は語る。
ただし、大きなデータウェアハウスを物理的に構築するにせよ、仮想的なデータ統合を行うにせよ、様々なデータ形式やシステムが混在している中で、パフォーマンスの低下やシステムダウンをすることなく、継続して運用していくためには、それなりの仕組みも求められる。この観点からオラクルが提供しているのが「Oracle Enterprise Manager」である。
これまでのBIシステムは、パフォーマンスが低下したりすると、どの部分に問題があるのかを切り分けるのにかなりの手間がかかっていた。それに対し、Oracle Enterprise Managerを活用すれば、データベースやミドルウェア、アプリケーションのすべてのIT環境を透過的に管理することができる。
オラクル製品はもちろんのこと、Oracle Enterprise Managerは他社製データベースにも対応。障害の切り分けだけでなく、日常的なモニタリングによって問題を未然に防ぐ予見的な対策も可能だという。



