
東芝テックは、複合機などを扱う販売・サービス拠点に対する情報提供などを担うサイトを再構築した。その再構築プロジェクトと同期したWeb共通基盤構築プロジェクトでは、オラクル製品を用いたID管理、コンテンツ管理を採用し、運用・保守コストを抑え、情報発信の頻度を早め、エンドユーザーにとっても使いやすいサイトを構築できたという。
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東芝テック株式会社は、1950年に設立された情報機器関連のメーカーだ。現在では、主に2つの社内カンパニーで事業を展開している。1つは流通情報システムカンパニーで、「TEC」ブランドのPOSシステムや電子レジスターなど、主に流通業向けの情報システム機器を扱っている。同社の前身となった企業は国内で初の金銭登録機を製造・販売するなど、日本のレジスター市場に大きく貢献してきた歴史を持ち、現在でも国内シェア1位の座に輝く。
そしてもう1つが、「TOSHIBA」ブランドの複合機(MFP)などを扱う画像情報通信カンパニーだ。日本国内はもとより、グローバルにビジネスを展開しており、そのユーザーは世界130カ国以上にのぼる。中でも、急速に発展を続ける中国やインドではそれぞれの国内トップシェアを誇る。
全世界での事業展開を支えるため、東芝テック画像情報通信カンパニーでは、以前からWebを通じて各国の販売・サービス拠点に対する情報提供を行ってきた。同社のサービスポリシー「QS」(Quality Service)をサイト名に使った「WebQS」が2002年に立ち上げられ、サービスマニュアルやパーツリスト、販促用写真素材などの情報提供はもちろん、各拠点から上がってきたクレーム情報をグローバルに収集・共有し対応するような取り組みも行われている。
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WebQSは便利なサイトとして、広く活用されていった。しかし、反面、いくつかの課題も見えてきた。
東芝テック 画像情報通信カンパニー MFPアフターセールス統括部 アフターセールス技術部 部長の栗栖敏行氏は、「WebQSの上にいろいろな機能が追加されていったため、いったん整理する必要があると感じられました」と述べる。
そこで、全社的な施策として「サービス生産性の向上」を目指し、WebQSの見直しを図ったところ、ユーザー管理、ID管理を含め、様々な課題が明確になった。
東芝テック 生産本部 情報システム部 応用システム開発担当 専門主査の林知之氏は、それらを次のように説明している。
「例えばコンテンツ間の連携がマニュアルで行われていたため、問い合わせ対応に滞留が頻発したり、情報配信にタイムラグが生じたりといったことがあり、サービス品質を向上させる余地がありました。また、各国の現地法人や、その先のディーラーなども利用するシステムでありながら、細かなユーザー管理が行われておらず、情報セキュリティ面での課題もありました」
また、東芝テック 画像情報通信カンパニー MFPアフターセールス統括部 アフターセールス技術部システム企画担当 専門主幹の宮下尚夫氏は、こうした問題の背景には、現業部門が立ち上げたサイトゆえの問題点があったと述べる。
「WebQSは外部ベンダーに依存する度合いが大きかったため、ちょっとした変更などにも時間と費用を必要とし、気軽に手を入れられる環境ではありませんでした。ユーザーIDシステムの保守や管理も外注していましたが、せめてそこは内製したいと考えていました」
こうした課題を解決するべく、東芝テックでは2006年にWebQSの再構築プロジェクトをスタートした。
一方、同時期に、Web共通基盤プロジェクトも動き出した。
「WebQSをはじめとして、事業部ごとに独自のニーズでサイトを立ち上げていったため、開発や運用などでデメリットが大きい状態になっていました。そのため、共通基盤を構築し、その上で各サイトを運用するような形を作って、全体のコストを下げようというプロジェクトを立ち上げることにしました」(林氏)

東芝テック株式会社
画像情報通信カンパニー
MFPアフターセールス統括部
アフターセールス技術部
部長 栗栖敏行氏

東芝テック株式会社
画像情報通信カンパニー
MFPアフターセールス統括部
アフターセールス技術部
システム企画担当
専門主幹 宮下尚夫氏

東芝テック株式会社
生産本部 情報システム部
応用システム開発担当
専門主査 林知之氏

東芝テック株式会社
画像情報通信カンパニー
IT戦略推進室
室長 中村耕治氏

東芝テック株式会社
生産本部 情報システム部
ネットワークソリューション担当
グループ長 古川宗男氏
出典:「ID管理、コンテンツ管理を共通基盤に導入:グローバル展開するWebサービスを再構築し運用負荷を改善」
(ITmedia エンタープライズ)