コスト削減と顧客満足度向上をもたらしたお客様サポート事例

導入事例


問い合わせ件数40%削減、RightNow CXは顧客満足度を最大化するエンジン

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楽天2 国内最大のインターネットショッピングモールである「楽天市場」を中核とした、40に及ぶ事業を運営している楽天グループ。このグループ全体のサービス品質向上を担っている、楽天株式会社 グループ情報システム部 開沼広樹氏に、3年前にグループ共通ツールとして導入されたOracle RightNow Cloud Service(以下、RightNow)のご活用状況や、得られた成果について伺いました。
事業概要
楽天株式会社 グループ情報システム部の役割

現在、楽天グループでは40に及ぶ事業を運営しております。グループ情報システム部は、それぞれの事業と 横断的に関わり合い情報活用を促進することで、グループ全体の業務効率化やサービス品質の向上を図る役割を担っています。

グループ情報システム部の重要なテーマの1つが「楽天グループ全体の顧客満足の最大化」です。「EC事業」「証券事業」「トラベル事業」などの各事業は、それぞれが個別の事業者であり、楽天グループに加わる前から、独自のやり方を培ってきたケースも少なくありません。 しかし、もし1つのサービスでお客様に失礼な対応をとってしまうようなことがあると、楽天グループ全体のブランドイメージに影響を与えてしまうため、グループ内でのサービス品質のレベル差を無くしていくことが求められています。
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適用分野
小さく始めて効果を確認しながら拡張することで、グループ内に浸透

お客様サポート業務を担うシステムとしてRightNow CXを導入したのは2007年10月でした。RightNowのようなクラウド型のサービスでは、小さく始めて効果を確認しながら利用範囲を拡張できるのが大きなメリットです。そのメリットを生かし、それから約3年間かけて、以下のようなステップでグループ内に浸透させてきました。

【STEP1:導入期(2007年10月〜)】
・ 候補となったソフトウェアの中からRightNow CXを選定。
・ 実績を作るために、特定の事業から活用をスタート。

【STEP2:活用事業の拡張期(2008年5月〜)】
・ 先行事業での実績をテコにして、活用事業を順次拡大。
・ 先行活用の中で掴んだKPI(Key Performance Indicators)のグループ内共通化。

【STEP3:機能の拡張期(2009年4月〜)】
・ 各機能(サーベイ/モバイル/チャット)を順次追加導入。
・ RightNow CXの活用目的が「コスト削減」から「顧客満足の維持向上」へとシフト。

【STEP4:さらなる活用に向けて(現在〜)】
・ ビジネスプロセスへの浸透と情報連携の促進
・ ソーシャルメディア対応や海外展開など活用分野の拡大
導入効果
1日あたりのお問い合せ件数が、約40%削減。
RightNow CXは、顧客満足を高めるPDCAサイクルを回すエンジン

数値で表される成果としては、下記のようなものが挙げられます。これらの指標が示す通り、お客様サポート業務の効率化にRightNow CXは大きく貢献しています。

▼ RightNow CXを導入した事業全体での定量的指標の変化

【1日あたりのお問い合せ件数】... 40%削減

【お問い合せ1件あたりの対応コスト】... 35%減少
 ※対応スタッフの人件費やシステム運用費、外注費等を勘案して算出

【お客様対応の生産性】... 1.7〜2倍に向上
 ※生産性指標としてMPH(Mail Per Hour):1時間あたりのメール応対数を採用

またRightNow CXの貢献は、いわゆる「コスト削減」の面だけではありません。
RightNow CXを用いたさまざまな分析を通じて、グループの顧客満足に向けた取り組みを測定・評価・コントロールするために適切なKPIを見出すことができました。

今では、各事業におけるRightNow CXの運用責任者を集めて毎月会議を行うようになりました。RightNow CXから導き出されたデータや知見が、統括部からの発信やディスカッション、品質向上のための新たなアイデアなどのベースになっています。

現在のRightNow CXは、楽天グループにとって「顧客満足を高めるPDCAサイクルを回すエンジン」であるといえます。
導入理由
グループ内でお客様対応業務を統一化し、
業務の効率化や、サポートの対応スピードや品質も底上げしたい

導入以前、各事業によってバラバラだったお客様対応業務のプロセスや使っているツールをグループで統一させることで、業務の効率化に加えて問い合わせへの対応スピードや品質も底上げしたいと考えていました。そこで4社の候補製品を比較し、以下の点で優れていたRightNow CXを選びました。

  • 信頼性
    大規模なサポート窓口の運営にも耐えうる、 システムとしての堅牢性や豊富な導入実績があること
  • 利便性
    お問い合わせ内容やメールでの回答文を、ヘルプページに新規Q&Aとして登録したり、そのままオペレータがナレッジとして利用できるなど、ナレッジを活用したサポート業務をシームレスに連携できること
  • 高度な解析機能
    お客様の問い合わせ文面を解析し、 瞬時に提案回答を表示する(スマートアシスタント機能)ことで、自己解決率の向上が期待できること
  • 拡張性
    いわゆる「FAQツール」にとどまらない、マルチチャネルの問い合わせ対応、リアルタイムのサーベイ機能、豊富なレポートなど様々な機能を備えており、「効率化」の先にある「顧客満足向上」を目指す上でも有用であること
活用方法
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効果が見込めそうな事業から導入し、トランザクション・サーベイ機能を拡張

市場事業での先行導入の結果、お客様のWebセルフサービスによる自己解決率は上昇し、お問い合わせ件数も削減されてきたので、順次他の事業にも導入を拡げていくことになりました。

効果の見込まれる事業から導入させていくことで、各事業のサポート部門の横のつながりの中で、RightNow CXの効果が口コミで広まっていきました。ブックス事業やゴルフ事業などは2007年のうちに導入してしまい、 2008年5〜6月のタイミングでは10の事業がRightNow CXを導入しました。

また、このタイミングで「グループ共通のKPI(Key Performance Indicators)」を設定しました。RightNow CXを導入すると、問い合わせの傾向やオペレータのパフォーマンスなど、非常に多くの情報が見えるようになるので、グループ全体のサポート品質を高めていく際に追いかけていくべき重要な指標の絞り込みを行いました。具体的には「1日あたりの問い合わせ件数」や「MPH」、「自己解決率」などです。
KPIを共通化することで、各事業に所属する担当者同士が共通の数値や視点、目標を共有できるため、事業間のノウハウ共有やコミュニケーションの品質を高めることができました。

2009年4月には、RightNowフィードバックを追加導入し、各問い合わせが解決したタイミングでリアルタイムにサーベイ(対応品質をご評価いただくアンケート)を送信する、トランザクション・サーベイ機能を使い始めました。
Webセルフサービスや問い合わせ対応はお客様の立場から見ると「疑問が解決する前、入口」の部分になりますが、トランザクション・サーベイは「疑問が解決した後、出口」の部分になります。トランザクション・サーベイ機能を使ってみて初めて、「入口と出口をおさえることの重要性」を痛感しました。

フィードバックの送信タイミングや内容などを細かく設定できるため、回答率もグループ全体で30〜40%と高いレベルを維持できていますし、直接お客様からフィードバックを頂くことで 多くの事に気づくことができ、お客様を見失ってしまうリスクを最小化することができました。
サーベイ機能の追加導入によって、RightNow CXは「サポート業務を効率化させるためのツール」から、「顧客満足を向上させるツール」へと位置づけが進化していきました。

使ってみてわかった「モバイル機能」「チャット機能」の価値

買い物系については6割くらいがモバイルからのご利用になっていますが、モバイル機能を使って感じたことは、モバイルでのお客様対応にはWeb以上に「即時性」が求められるということです。 RightNow CXでは、Web用に既に構築してあるナレッジベースをそのままモバイルでも共用できるので、操作方法等のモバイル独自のQ&Aを新規追加するだけで、時間をかけずにモバイルセルフサービスを立ち上げることができました。

また、チャットサポートも導入しました。海外では一般的だという話は聞いていましたが、実際にお客様は抵抗無くチャットでのやり取りをされていました。スタッフ1人で複数のお客様に対応ができ、口頭説明ではなく参照リンクを貼付けるといった対応が可能なので、サポート業務を大幅に効率化できましたし、チャットサポートを受けた人の購入確率は想定していたよりも高いことがわかりました。

RightNow CX のさらなる活用〜国際化、 情報連携、ソーシャルメディア対応

まず確実に進めて行きたいのが、これまでRightNow CXを用いて培ってきた顧客サポートノウハウの「国際化」です。現在楽天グループでは急速な海外展開を推し進めていますが、顧客サポート分野のソフトウェア/システムの中で、33カ国語をカバーしているのはRightNow CXだけですから、楽天グループにとって強力な武器になると思っています。

新たなチャレンジとしては、ソーシャルメディア対応で す。RightNow CXのクラウドモニタを使えば、インター ネット上の様々なコミュニティでの「楽天についての会話」をとらえ、既に活用している機能と連携させることで「お客様の声」を一元管理することができます。直接は寄せられない声を理解し、積極的にサポートすることで、より多くのサービス改善のヒントが得られるのではないかと考えています。

RightNow CXは、楽天グループにとって「顧客満足を高めるPDCAサイクルを回すエンジン」です。これからもアドバイスやご支援をいただきながら、「オペレーショナル・エクセレンス」と「顧客満足の最大化」の両立を追求していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

* 取材日時 2010年7月
* 記載の情報は取材時のものです。

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