


Oracle+mySAP ERPへのマイグレーションにより、
レスポンスの大幅向上とIT投資効果の大幅増大を実現
「CPU、メモリ、ディスクを効果的に使い、
最大の投資効果を得ることができました」
株式会社日立製作所様
株式会社日立製作所 情報・通信グループ 情報機器事業部※1では、調達から生産に至る基幹業務をmySAP ERP※2で効率化している。
2004年8月、これまで搭載していたデータベースをInformixから、Oracle9i Database Enterprise Editionへと移行。マイグレーションの結果、レスポンスの大幅向上、CPU使用率40%削減、バッチ処理時間の半減、データ量47%減少などの大きな成果を得た。さらに、Oracle Database 10gのグリッド・コンピューティング技術を利用したサーバー統合を検討するなど、将来の自由度も高いシステム構築環境を手に入れたのである。
※1
情報機器事業部は、2004年10月1日に分社・合併し、日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社に変わりました。
※2
旧SAP R/3
日立製作所情報・通信グループは、1997年からBPRとSCM強化を目指して、事業部単位でmySAP ERP※3を導入している。愛知県尾張旭市に本拠を置く情報機器事業部(2004年10月1日分社・合併して日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社)も、調達から生産をカバーする大規模導入を行ない、2002年4月、本稼働をスタートさせた。搭載データベースは、安価なInformixであった。

株式会社日立製作所
情報・通信グループ
Eソリューション推進本部
開発本部 統括管理部部長
永井 正彦氏
mySAP ERPは、サプライチェーンの効率化に大きな成果をあげているが、データベースには問題が生じていた。レスポンスが悪い。ディスクを増設しても思うようにパフォーマンスを上げることができない。
これは、Informixにはページサイズ2キロバイトという仕様制限があるためだ。データが細かく区切られてしまうため、I/O部分にボトルネックが集中するためであった。
「Informixは、J2EEやUNICODEの非対応を表明し今後mySAP ERPの機能アップを享受できなくなるなど、リリース方針が不透明で不安がありました」と、情報・通信グループのシステム構築を担当する株式会社日立製作所 情報・通信グループの永井正彦氏は語る。
※3 旧SAP R/3

株式会社日立情報システムズ
日立グループサービス事業部
第四システム部
技師
重松 隆氏
「mySAP ERPのデータベースを他のRDBMSへ移行しよう」。事前に検証/性能測定を行なった情報を踏まえ、慎重な比較検討の結果、マイグレーション先のデータベースとして選択したのは、Oracle9i Database Enterprise Editionである。評価ポイントは5点挙げられる。
第1に、ページサイズに制限がないため、パフォーマンスを大幅に向上できる。
「実データを使って検証したところ、バッチ処理時間は平均でも半減以上の短縮効果。データベースとのやりとりが多い業務では、9割も時間短縮ができました。CPU使用率も平均40%削減できます」と、日立製作所産業システム事業部と共にマイグレーションの評価から実施までを担当した日立情報システムズの重松隆氏は説明する。
第2に、ブロックサイズが大きくなって格納効率が上がった結果、データ容量も削減できた。システム領域を除いた正味のデータ容量で、410ギガバイトもあったデータを217ギガバイトで格納できた。
第3に、mySAP ERPシステムにおけるデータベース・シェアが高いことも評価した。世界のmySAP ERPユーザーは、7割近くがオラクルを選んでいる。
第4に、プラットフォームがHPUXであることも重要なポイントだった。SAPの標準データベースで、HP-UXと親和性が高いのはオラクルをおいて他にない。
そして第5の重要なポイントは、日立社内にはオラクル認定技術者をはじめ、Oracleデータベースに詳しい技術者がたくさんいるということだ。「mySAP ERP以外のシステムでは、データベースは圧倒的にオラクルが多い。これからのSCMは、他システムと連携してより機能を強化していかなければなりませんが、そういう将来のシステム連携の自由度を考えても、オラクルを選択することが有利だと判断しました」と重松氏は言う。

株式会社日立製作所
情報・通信グループ
産業システム事業部
G-ソリューションセンタ
倉持 薫氏
2004年2月オラクルへのマイグレーションを決定し、3ヶ月の業務検証期間を含めた6ヶ月間のマイグレーション作業を経て、同年8月に本番稼働を開始した。
「マイグレーション後、原価計算などの計算結果が正確に合うかどうかまで、入念にテストをお願いしました」と、社内ベンダーとしてマイグレーションサービスを提供した日立製作所産業システム事業部の倉持薫氏。同じく産業システム事業部の森理彦氏は、「ノウハウが蓄積できましたから、次回はもっと短時間で効率よく実施できます」と強調する。日立製作所には情報関連のハードウェアを作る事業部が5つあり、そのすべてがmySAPERPを導入している。2005年は、他の4つの事業部でも、Oracleデータベースへのマイグレーションを推進していく方針である。

株式会社日立製作所
情報・通信グループ
産業システム事業部
産業第三本部
第四システム部
森 理彦氏
マイグレーションによって、情報機器事業部のレスポンスは格段に向上した。
「これから特に検索や集計作業で大きな効果が出てくるでしょう」と、日立情報システムズの藤村充氏は、稼動テストの結果を示しながら自信を込めて語る。夜間バッチの時間も短縮でき、処理の終了時間に余裕ができた。したがって、サーバー増強のタイミングを先送りにすることが可能になったのである。しかも肝心のデータ量は47%も減少した。
従来に比べてCPU、メモリ、ディスクを効果的に使って最大の投資効果を得ることができます」と永井氏は喜ぶ。

株式会社日立情報システムズ
日立グループサービス事業部
第四システム部
藤村 充氏
次の目標は、Oracle Database 10g への移行によるサーバー統合だ。
「現在、mySAP ERPのOracleデータベースは2台のサーバーを使ったHA構成にしていますが、Oracle Database 10gではグリッド・コンピューティング技術を用いて、例えば10台のサーバーをフルに活用できるような高可用性システムを構築できます。バックアップの一元化もできるため、管理の手間を減らしながら、可用性を上げられるものと期待しているのです」と永井氏。産業システム事業部の推奨するOracleデータベースへのマイグレーションを選択したことで、情報機器事業部は最先端のデータベース技術をいち早く導入できる環境を手に入れたのである。
