事例:楽天トラベルの選択
楽天トラベルロゴ
Oracle Application Server 10g Enterprise Edition, Oracle Database 10g Enterprise Edition, Oracle9i Database Real Application Clusters

金住 主石 氏   鬼本 康博 氏
楽天トラベル株式会社
技術プロデュース本部
第1システムプロデュース部
部長 金住 主石 氏
  楽天トラベル株式会社
技術プロデュース本部
第2システムプロデュース部
鬼本 康博 氏
オラクルは多くの実績とノウハウがある。今回のことをオープンソースのデータベースでしようとしても、できなかった。


今回のお客様
会社名:
楽天トラベル株式会社
創業:
2002年8月1日
会社規模:
資本金:4億8,887万5,000円
従業員数:109名(2005年1月1日現在)
主な事業内容:
総合旅行予約サイト「楽天トラベル」の企画・運営
導入製品:
・Oracle Application Server 10g Enterprise Edition
・Oracle Database 10g Enterprise Edition
・Oracle9i Database Real Application Clusters(従来より利用)
導入効果:
・データベースサーバーの負荷を  約60-70%削減
・システムに影響を与えずにアプリケーションの入れ替えが可能に
・さらなるサーバーコストの削減も視野に
アプリケーションロジックを切り出し、
新たにOracle 10gでの管理を実現


総合旅行予約サイト『楽天トラベル』を企画・運営する楽天トラベル株式会社は、2004年8月に同じく総合旅行支援のポータルサイト『旅の窓口』を営むマイトリップ・ネットと合併し、9月より日本最大の宿泊予約サイト、新生『楽天トラベル』を立ち上げた。月間予約受付数は133万(1月実績)を超えている。

同社ではトラフィック増加に対応するため「投資効果の最大化」をテーマに掲げ、オラクルユーザーだったことからそのアーキテクチャの中でハードウェアのコストを下げることを目指して、Oracle Database 10gとOracle Application Server 10gを新たに採用した。

まずOracle Database 10g導入の背景について、技術プロデュース本部 第1システムプロデュース部 部長の金住主石氏は、次のように語る。

「当社のアプリケーションは、PL/SQLというオラクルの開発したプログラム言語で作られていますが、アプリケーションロジックの部分は本来、分散処理できる対象です。データベース自体は40CPUのOracle9i Real Application Clustersで構成していますが、このサーバーの飽和状態が近いということで、それならロジック部分を切り出して“より性能単価の安いハードウェアに載せることができないか”と考えました。そこでオラクルや、今回システム構築をお願いした新日鉄ソリューションズ株式会社に相談したところ、それがオラクルのアーキテクチャ上で可能だということで、Oracle Database 10gを導入したのです」

具体的には、データベースサーバーの前にPL/SQLサーバーとして8CPUのIBMマシンを4台導入し、その各々にOracle Database 10gを搭載した。

またPL/SQLサーバーの導入にあたっては、影響範囲の特定や若干のプログラム変更を行なう必要があったが、この点について技術プロデュース本部 第2システムプロデュース部の鬼本康博氏は、「サイト自体が大きいので、全てを隅々まで確認することはすぐにできません。その中で、オラクルの機能でエラーが出ているところやレスポンスが遅くなっているところを特定してもらうことですぐに対処することができました。またシステムに影響を与えることなく、アプリケーションの入れ替えを行なうことも可能になりました」と語る。


負荷の高い「暗号化」をOracle 10gとSSLアクセラレータの組み合わせで処理

次にOracle Application Server 10gを導入した背景について、金住氏は続ける。
 「ユーザー様のセキュリティへの関心も高まっており、コンテンツそのものを暗号化してやり取りするページも増えています。Webアプリケーションサーバーの処理の中で一番負荷が高いのは、実はこの暗号化の部分なのです。もともと当社ではOracle9i Application Serverを利用しており、その時に負荷をハードウェア的に逃がす方法もあったのですが、まだ実用的でないと判断していました。それがOracle Application Server 10gになって暗号化の負荷を下げるソリューション、具体的にはSSLアクセラレータが使えるということで検証を行ない、Oracle Application Server 10gを導入したのです」

この部分について同社では2004年12月にバージョンアップを行ない、現在LinuxベースのOracle Application Server 10gを搭載したサーバーマシンが8台稼働している。

「Webアプリケーションサーバーの負荷をSSLアクセラレータに振り分けることで、サーバーの台数を減らすことも可能だと考えています。そうすればハードのコストをさらに下げることができる。今は難しいですが、将来的には実現したいと思っています」(金住氏)。


楽天トラベルシステム概要図


データベースサーバーの負荷を約60-70%削減、
さらなる投資効率の向上を目指す

今回の新システムは2005年1月頭から稼働しているが、導入効果として金住氏は次のようなことを挙げる。

「当初はデータベースサーバーの負荷の50%削減を狙っていたのですが、実際には瞬間的ではあるにせよ、60〜70%ぐらいの負荷削減を実現しています。また一昨年のOracle9i RACの導入時には、ハードウェアの投資をせずに処理性能を2倍にすることができました。今後もトランザクションがさらに増加していく中で、“どれだけ投資効率を上げることができるか”が課題です。そのために、例えばオラクルの提供しているキャッシュのテクノロジーなども検討したいと考えています」

またオラクルに期待する部分として、金住氏は実用的なセキュリティ機能の実現を挙げた。

「2005年4月からは個人情報保護法も施行されますが、私たちは多くの個人情報を扱うサイトなので、企業責任としてよりセキュリティを高めていく必要があると考えています。オラクルはセキュリティ関連の機能を数多く持っていますが、パフォーマンス上でもう少し期待できる余地が残されていると思います」(金住氏)。

そして金住氏は、「JavaやSOAP、もちろんグリッドもそうですが、オラクルはこうした新しい技術にどんどん対応されています。我々もまた、オラクルが提供しているホットな機能を常に使える状態に保ちたいと考えています」と締めくくった。