事例:星光堂/プラネットの選択
星光堂/プラネットロゴ
Oracle Database 10g Enterprise Edition, Oracle Real Application Clusters 10g, Oracle Application Server 10g Enterprise Edition

松本 淳 氏   田林 滋 氏
株式会社星光堂
システム室
室長 松本 淳 氏
  株式会社プラネット
開発本部
取締役 本部長 田林 滋 氏
どんな変化があろうともビジネスチャンスを確実につかむために、システムは可能な限り短時間で対応できることが前提だった。


今回のお客様
会社名:
株式会社 星光堂
会社規模:
資本金:7,400万円
従業員数:510名(2004年6月現在)
主な事業内容:
音楽・映像ソフトを主に扱う卸売業者として、業界最大規模の在庫数量(CD約100万枚、DVD約60万枚)を保有し、約10,000店という業界最大規模の小売店に対して物流業務を行うと共に、小売店向けの各種システムの提供など、多彩なビジネスを展開している。

会社名:
株式会社プラネット
会社規模:
資本金:8,000万円
従業員数:160名(2004年12月現在)
主な事業内容:
星光堂の全国営業所オンライン情報処理サービスや、AVソフト店経営支援システムなどをはじめ、音楽業界やその他流通業界の情報システムの構築、あるいはレコードメーカー、マスコミなどに対するヒットチャート等の情報提供など、多様なサービスを提供している。
導入製品:
・Oracle Database 10g Enterprise Edition
・Oracle Real Application Clusters 10g
・Oracle Application Server 10g Enterprise Edition
顧客ニーズの変化に対応するため物流システムをオープン化


星光堂では、2003年秋から、同社物流システムの再構築に着手。去る2004年10月の第1回目のカットオーバーを皮切りに、新システムへの段階的な移行を進めている。従来のシステムは、1984年に富士通のメインフレームをベースに構築されたもので、今回の再構築によって、その大部分がオープンシステムに移行されることとなる。

「今回の新システムに着手した最大の要因は、20年にもわたる運用のなかでシステム自体が複雑化、硬直化してしまったこと。小売店やメーカーをはじめとする取引先の急速なIT化に伴う、先方からの接続要求などに対して柔軟に対応しきれなくなっていたのです。オープン化の決定はあくまでも結果に過ぎませんが、システムの柔軟性や拡張性を考えると当然の成り行きだったと思います」

このように経緯を説明するのは、星光堂 システム室 室長の松本 淳氏である。
 システムのオープン化にあたっては、既存のメインフレーム資産をマイグレーションするという方向ではなく、基本的にはシステム全体をオープンシステムで改めて構築していくという方向性が打ち出された。というのも、既存のアプリケーション資産では、星光堂が思い描く今後のビジネス戦略に対処しきれないという判断からだった。

「とはいえ、常に稼働しているシステムの安定性を保ちながら、レガシーシステム上に存在する4,000〜5,000本にものぼるアプリケーション資産を一度に作り替えることは非常に困難です。そこで、段階的に移行していくという方法が現実的であろうということになったわけです」と語るのは、SIerとして星光堂のシステム構築を一貫して手がけてきたプラネット 開発本部 取締役 本部長 田林 滋氏だ。そのため、新システムには将来に向けての拡張性や物流全体を支える安定性に加え、メインフレーム資産との連携が可能であるという点も重要なポイントとなった。


システムの将来性を見越して最新のOracle 10gを選択

そうしたニーズを詳細に検討し、新システムの中核を担うデータベースとして選択したのが「Oracle Database 10g」であった。この点について松本氏は、次のように説明する。

「当社のシステムでは、1日平均で約7万件、最大で16万件のトランザクションが発生し、取り扱うべき商品点数も55万件にのぼります。こうした大規模なシステムを安定稼働させるには、きわめて高度な信頼性と処理能力が求められます。移行に伴う安全性や連携性と、こうした点を考え合わせた結果、選んだのがOracleデータベースだったのです」

その中でも、最新のクラスタ技術「Oracle Real Application Clusters 10g」を採用したのは「今後のビジネス展開をにらみながら、柔軟にノード数を追加できることをはじめ、ノード数の増加に対して正比例した性能を確保することができる点、さらには障害が起きた場合の運用継続性に関しても、将来に向けて非常に大きな可能性を感じた」(田林氏)からだという。

また、星光堂の新物流システムでは、取引先に対してWebサービス「Vision」を提供しているため、こうしたWeb環境を支えるアプリケーションサーバーとして「Oracle Application Server 10g」もあわせて採用した。

「Oracle 10gの提供する、画期的な機能の数々を最大限に享受するうえでは、Oracle Application Server 10gの採用は、むしろ必然でした。同様の観点から、今後もシステムをOracle 10gによって統一していく予定です」と田林氏は話す。

一方、ハードウエアには、Webアプリケーションサーバーとして富士通のIAサーバー「PRIMERGY」、データベースサーバーには同じく富士通のUNIXサーバー「PRIMEPOWER」を導入している。もともと旧システムが富士通のメインフレームで構築されていた経緯や、ハードウエアに対する信頼性に加え、サポート体制を始めとするベンダーに対する信頼性も大きかったのだという。また、今回のシステム構築にあたっては、「Platform Solution Center」におけるシステム検証など、富士通が果たした役割も大きい。


星光堂の新物流システムの構成
POSシステムやWebシステム「Vision」など、顧客向けのサービスに加え、社内業務向けシステムを広く包含する。現在のところ、CORBAによるプログラム間通信をベースに、多くの個所がメインフレームシステムと連繋されている。


変化するビジネス環境にあってチャンスを確実に活かすための基盤

こうした経緯を経て、星光堂の新物流システムは2004年に一部稼働を開始。すでに、顧客向け受注サービスの提供時間拡大など、いくつかの成果が得られているという。2005年内にはオープン化されたシステムが一通り完成する予定で、さらなる顧客サービスの拡充と社内業務の効率化が期待されている。

「どのような商材が新たに登場し、どのような取引先に提供していくかなど、今後のビジネスを容易に想像することはできません。しかし、どのような変化があろうとも、ビジネスチャンスを確実につかむためには、システムは可能な限り短時間で対応できることが前提となります。Oracle 10gを採用した今回のシステムは、そのための基盤としての役割を十分に担っていけるものと考えています」と松本氏。星光堂では、Oracle 10gをベースに構築した新システムに対し、大きな手応えを感じている。