“Oracle EBSですばやく効果を出したいお客様、新しいビジネスを立ち上げるお客様、成長しているお客様に向けて、Oracle Business Acceleratorsを活用し、これまで以上のスピードで短期導入サービスを提供していきます”
株式会社日立コンサルティング マネージングディレクター 西村 大輔氏
![]() |
![]() |
![]() |
| 株式会社日立コンサルティング マネージングディレクター 西村 大輔氏 |
株式会社日立コンサルティング ディレクター 後藤 光正氏 |
株式会社日立コンサルティング テクニカルディレクター 杉山 耕史氏 |
日立グループのグローバル・コンサルティング会社として、日本、米国、ヨーロッパ、アジアの企業約2,000 社に対し、ビジネス・ソリューションおよびIT ソリューションを提供しているのが、株式会社日立コンサルティングである。
「グループ企業数1,200社、従業員数34万人、売上9兆円という日立グループの力をベースに、日本企業特有の課題に対して実情に即したプランを提示し、その実現まで一貫したサービスを提供していきます」と、株式会社日立コンサルティング マネージングディレクター 西村 大輔氏は語る。
日立グループはコンサルティング事業強化を戦略として打ち出している。日立コンサルティングの社員数も、2005年の数十人から、2006年度500人、2007年度700人と増え、2008年には1,000人体制となる。
こうした急激な成長のなかで、コンサルティング会社の基幹システムともいうべき案件管理システムは、全社規模での情報共有、コンサルティング品質の標準化、収支・リスク管理、迅速なコンサルタントの手配などを強力にサポートするものでなければならない。しかし、2006年に導入したASP型案件管理サービスは、1,000人規模の利用に適したものではなかった。
拡張性が高く、人的リソースも収支もリアルタイムに管理でき、しかも、すぐに使い始めることのできるパッケージ製品を求めていたのである。
そこで選んだのが、オラクルのERP製品である「Oracle E-Business Suite」(以下、Oracle EBS)のプロジェクト管理ソリューション「Oracle Projects」と最新の短期導入支援ツール「Oracle Business Accelerators」である。
評価したのは次の3点だ。
第1に、システムの信頼性と拡張性が高い。
Oracle EBSは、安定した大規模利用ができることは、世界中の多くの実績が証明している。
段階的に規模を拡大できるのも、Oracle EBSならではの特長である。サーバーの追加による負荷分散が容易であり、利用者数の急激な増加・変動にも柔軟に対応する。
また、オープン・インタフェースが豊富なERP製品であるため、他システムとも連携しやすい。
日立コンサルティングではすでに、顧客に対して提案をおこない、契約を獲得するまでの営業案件管理システムとして、オラクルが提供するSaaS型アプリケーション「Siebel CRM On Demand」を利用している。今回導入を決定した案件管理システムでは、既存の営業案件管理システムから成約案件についての情報を引き継ぐことになるが、オラクルのSOA基盤である「Application Integration Architecture(AIA)」を用いることで、アプリケーション連携を実現することが可能になる。
第2に、案件管理に求められる機能を高度に実現している。
たとえば売上予測。プロジェクト毎の売上計上方法と進捗を考慮して、各案件の売上の着地点予測を行う。さらに、各案件で発生する原価を考慮し、将来の収支を予測することが可能だ。これらの情報を一元的に保持することで、売上の落ちている案件の特定とその原因の特定を容易に行うことができるだけではなく、収支の事前予兆管理ができるため、実際に問題が起こる前に対策を投じることが可能だ。
たとえばリソース管理。Oracle Projectsは、コンサルタント各人のスキルと、各案件のライフサイクルを一元的に管理しているため、各案件の状況に鑑み、優先度の高い案件の特定、優秀なコンサルタントの割当てといった判断の迅速化が期待できる。契約が成立していない提案段階でも、必要なリソースを前倒しで仮アサインできるのも大きな特長だ。
「最適なリソースを最適な時期に投入できること、案件リスクを早期に把握できることが重要なポイント。これが実現できれば、お客様の満足度向上に加え、各案件の収益性も上がります」と西村氏は語る。
第3の魅力は、すばやく導入し、すばやく使い始められることである。
Oracle EBSには、パートナー企業向け導入支援ツール「Oracle Business Accelerators」(以下、Accelerator)が用意されている。日立コンサルティングでは、Acceleratorを今回の案件管理システム導入時に採用することを決め、約3カ月の実機検証を行った。また同時に、導入サービス提供に向けた導入方法論を策定し、今後の導入サービスの軸とすることを決めた。
Acceleratorは、オラクルのコンサルタントが多数の導入実績を元に、業種や業務ごとにOracle EBSを基盤にした最適な業務の流れを集約・整備したものだ。付属の質問票に回答していくだけで、Oracle EBSを自動設定でき、すぐ動かせる。業界別に動作確認済みの業務フローが提供されているため、設計・開発・テストもスムーズに行うことができる。
日立コンサルティングは、20種類以上ある業界モデルから、プロフェッショナル・サービス(コンサルティング/情報サービス)モデルをほぼそのまま採用した。アドオンを極力避けて採用することで、短期導入と同時に、業務の標準化にも役立てたのである。
「本格的に導入プロジェクトを始めてわずか数週間で、エンドユーザーに画面を見せながらアプリケーションの動きを説明できるのが、Acceleratorのすばらしいところ。従来机上で行っていた要件定義フェーズがガラリと変わりました」と、テクニカルディレクターの杉山 耕史氏は指摘する。杉山氏らは、ノートPCにOracle EBSを搭載し、テンプレートで動かしながら、社内デモを通じて要件を固めていった。その結果、開発範囲を早い段階で明確に決められたうえ、稼動間際になっての手戻りが発生する危険を回避できた。また、質問票を利用し本番環境に向けたOracle EBSの設定を短時間で進めることができた。
「質問票の完成度も高い。複数の導入モジュールにまたがった機能でも、質問票に回答していくだけで自動設定ができるため、モジュールの専門家をたくさん投入しなくて済みます。ビジネスの専門家同士が、ビジネスの話をしながら、要件を詰めていくことができるのです」と、ディレクターの後藤 光正氏は付け加えた。
新しい案件管理システムの構築・稼働の評価は、2007年7月に完了し、2007年11月から導入開始、2008年4月稼動、5ヶ月間での導入を目指す。
「これを使えば、2カ月先には各案件はどこまで進んでいるかが自動的にチェックできるので、今後の計画をすばやく立てることができます。ポータルで、他の案件の進捗状況や予実管理の内容まで可視化されますから、さまざまな情報を横断的に確認しながら、案件をまたいだ支援など迅速な意思決定が可能になります」と杉山氏は言う。
収支管理も、リソースの割当や売上のタイミングからリアルタイムに見通しが立つ。担当者ごとに保持していたお金やリソースの情報収集に手間をかけることなく、KPIを通しての状況を簡単に把握できるようになる。
さらに大きな成果は、Oracle EBSベンダーとしてのビジネスチャンスの拡大である。
日立コンサルティングは、社内にAcceleratorの利用ノウハウが蓄積されたことで、顧客に対するOracle EBS提案に際しても、これまで以上の短期導入サービスを提供することが可能になった。とくに、日立コンサルティングが採用したAcceleratorのプロフェッショナル・サービス・モデルがベースとなるSI企業向けソリューション「OBA Solution for SI Industry」は、案件ごとの収支管理、リソース管理、財務会計という3つの局面をサポートするソリューションとなる。またSI企業だけではなく、弁護士事務所、人材派遣業、建設業、サービス業など人的サービスを提供するビジネス領域へも積極的に展開していく。
「ERPはもともと、手作りシステムよりも速く、目的の機能を実現する手段。Acceleratorを活用すれば、ERPの効果をより速くお客様へ届けることができるのです」と西村氏は力強く語る。「すばやく利用してすばやく効果を出したいお客様、新しいビジネスを立ち上げるお客様、成長しているお客様に、これまで以上のスピード、信頼性、収益性を提供していきます」
本事例の内容および役職は、2007年9月時点のものです。