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| ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報技術部 情報システム計画グループ 課長 東 泰之氏 |
ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報技術部 情報システム計画グループ 佐藤 順一氏 |
ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報技術部 情報システム計画グループ 前川 隆幸氏 |
ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報システム開発四部 ソリューションシステムグループ 高橋 昭氏 |
北海道電力を中核とした「ほくでんグループ」は、「人間尊重」「地域への寄与」「効率的経営」の経営理念のもと、「地域社会の持続的発展なくしてほくでんグループの発展はない」と認識し、社会の一員としての責務を確実に果たすとともに、電気を中核とする製品・サービスを提供することを通じて、社会経済の発展と文化の創造に寄与することを理念としている。
ほくでんグループの一員である、ほくでん情報テクノロジー株式会社は、北海道電力の基幹業務システムの構築と運用、ほくでんグループ各社のシステムやネットワークの構築と運用を手がけている。さらに、それらを通じて蓄積してきた技術ノウハウを活かし、道内の企業や自治体に対して情報システムやネットワークの構築、運用といった様々な情報サービスをお客さまの視点からワンストップで提供する体制を整えている。
「現在、ほくでんグループの中で大きな開発案件が並行して進められています」
ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報システム開発四部 ソリューションシステムグループの高橋 昭氏は、グループを中心とした多くの案件に同時に対応している状況を上のように語った。
このように数多くのシステムの開発、運用をおこなう場合、新たな課題が浮上してくる。システムの多くがメインフレームをプラットフォームとしていたころには、開発の手法がバラバラになることはなかった。しかし、クライアント・サーバー型システムの導入などによりオープン化が進み、開発プロジェクトごとに最適なプラットフォームを選択するようになったことから、最近では、統一化・標準化を推進しているとのことだ。
「様々なプラットフォームによるシステム開発によって、開発言語、開発環境などに統一がみられなくなり、その結果、メンテナンスや再構築の際に不都合が出てきました」
ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報技術部 情報システム計画グループの前川 隆幸氏は、かつての開発の現場における課題をこのように語る。社内での人事異動もあるので、開発の手法を共通化していかないと、担当者が異動した場合にプログラムの解析に苦労することもたびたびだったという。
この状況を解消するために、ほくでんグループ全体でシステム開発の標準化に取り組んでいる。ほくでん情報テクノロジー株式会社 情報技術部 情報システム計画グループの佐藤 順一氏は、システム開発の標準化の状況を次のように説明する。
「現在、グループ本社と協力しながら、システム開発の標準化を決め、標準に従って開発する方向性を打ち出しています。グループ本社の基本スタンスの1つがJ2EE(Java2 Platform Enterprise Edition)による開発で、開発フレームワークを活用しつつ標準化を推進しています。標準化は品質、保守性の向上につながり、何をルール化し、何を開発者の自由にすべきかを日々考えながら標準化策定作業を進めています」
2004年7月、ほくでんグループ内企業において新たなシステム開発の案件が発生した。受発注業務を効率化するシステムで、グループ本社の資材管理システムとWebサービスで連携する要件もあった。このシステムの開発にあたり、当初はパッケージを利用し、それをカスタマイズすることが検討された。しかし最終的には、グループ内の開発を統一化するためにもJ2EEで開発することとなった。
今回はそのJ2EEプラットフォームとしてOracle Application Server 10gが採用された。採用の理由の1つに、Oracle Databaseとの親和性の高さがある。
システムインフラとなるデータベースの標準化も進められており、今回採用されているのがOracle Databaseだ。機能的な親和性の高さはもちろんとして、何らかの障害が発生した際のワンストップでのサポート体制という面でもオラクル製品の組合せの評価は高い。さらに、開発を担当するほくでん情報テクノロジーが、日本オラクルのパートナー企業としてオラクル製品の技術ノウハウを蓄積していることも採用の理由に挙げられる。
実際にOracle Application Serverを利用した印象を、前川氏は次のように語る。
「Oracle Application ServerはJava規格への準拠レベルがきわめて高く、開発の際にはオラクル製品に特化したコーディングをおこなう必要がほとんどありませんでした」
将来的なメンテナンスや拡張の点からも、このメリットは大きい。
プロジェクトは2005年2月から基本設計を開始し、2006年5月の一次稼動を経て、2007年3月に新たな受発注システムが完成した。今回の開発作業では、ほくでん標準フレームワークを用いてプログラムコードを生成し、それをOracle JDeveloperに取り込むかたちで進められた。今回のプロジェクト以前に、開発担当者にOracle JDeveloperの利用経験はなかったが、使い勝手もよくとくに戸惑うことはなかったという。Oracle JDeveloperにはJavaの実行エンジンが含まれるので、設定ファイルと一緒に開発者に配布すれば、別途開発環境のセットアップなどが不要で、すぐに作業が始められる点も開発作業の効率化に寄与したとのことだ。
また、今回のプロジェクトでは、Oracle HTML DB(現Oracle Application Express)も活用された。「Oracle HTML DBをデータベースのマスターの管理に利用しています。今回のシステムでは全部で50マスターくらいですが、簡単で素早く利用できて、たいへん便利です」(高橋氏)
Oracle HTML DBでユーザー向けのアプリケーションを構築する場合、ある程度制限される面もある。しかし、データベースのマスター管理などの用途であれば、簡単に参照、修正がおこなえる環境を迅速に構築できる。開発時はもちろん、継続的な拡張やメンテナンスにおいても、きわめて有効なツールだという。
ほくでん情報テクノロジー株式会社では、今回のプロジェクトの成果を取り込んで、2008年4月を目標にOracle Application Serverを含めたJ2EEの開発標準化の作業が進んでいる。まずはほくでんグループ内で標準化に基づく開発をおこなうことで、メンテナンス性の高いシステムを効率的に開発する。その際に蓄積されるノウハウを、今後はグループ以外の案件にも積極的に展開していきたいという。そのためにも、オラクルにはより質の高い技術情報の提供が望まれている。
本事例の内容および役職は、2007年6月時点のものです。