
エスエス製薬は、人々が本当に必要としている医薬品を、迅速に開発・提供していくという「人にいいこと」をモットーに掲げ、全国の薬局から医療機関まで、信頼性・安全性の高い薬品を提供しつづけている。このビジネスを強力に支えているのが、日々新薬の研究開発に取り組んでいる研究者である。医薬品の開発は、一般医薬品・医薬部外品を対象とした「セルフメディケーション部門」と専門医療機関への提供を対象とした「医療用医薬品部門」で構成されている。医薬品の新薬開発は、120人の研究者が複数のプロジェクトに参加するうえ、10年以上の期間が必要とされている。この体制で現在、およそ100のプロジェクトが同時に進行しているという。
このように、大規模なプロジェクトが展開されるなか、エスエス製薬は、研究テーマごとに必要な専門性や経験をもつ研究者を随時ピックアップし、プロジェクトメンバーとして設定していかなければならない。しかし、これまでは、プロジェクト情報を紙ベースで処理していたため、研究者一人ひとりのヒューマン・リソースを効率的に活かすことが困難であった。ここで求められることは、プロジェクトを支えるすべての研究者が、各プロジェクトの研究プロセスや、時代とともに変化する実験ノウハウなど、すべての研究情報を共有していくという情報システムである。つまり、すべてのプロジェクトメンバーが、常に同じレベルの知識や情報を保有することにより、新薬に向けた知恵のコラボレーションを活性化させていこうというのだ。
さらに、研究者が研究・実験コストを的確に把握することによって、プロジェクトそのものの運営までも効率化していくという情報管理システムを検討。プロジェクト情報の共有と管理。エスエス製薬は、医薬品開発に欠かせないこの2つのシステムを統合する「研究管理支援システム」の構築をスタート。このシステムの実現に向けて、コンサルテーションとシステム・インテグレーションを富士通と富士通システムソリューションズに依頼。そこで、情報システムの将来性をも視野に入れた膨大な研究情報のデータコントロール、そして、優れた検索機能を第一に考えた実践的なシステムを目指したのだ。このとき、情報システムのコアに選定されたのが、Oracle8i
Enterprise Editionだった。